BPM: 190
灰の雨はやがて上がり
玉の音が果てより空に響く
遠くの地で罪ない子供が撃たれた
ある少年が偉い人を襲ったのが始まり
待ってましたとばかりにほくそ笑む影
指先一つで金に変わる人々
愛も記憶も銃弾になった
柄にもなくせがむわたしを置いて
夏の風が頬を撫でるたびに
縛られたこの足が恨めしかった
また日は眠り花が咲き地に落ちゆく
芽吹く明日を灼き尽くす様に
すぐそばで狂い出した平穏は
かつての日々がなかったかのように牙を剥く
天を切り裂く轟音 積み上がる躯
憎んだあいつは同じ色の血を流した
哀も憂いも銃口に変わる
いともたやすく命が散る世の果て
世界が壊れきっても
誰もが気づかずに右に倣う
性善説や感情論なんてなにも守れないから
「人は分かり合える」とか無知で無責任な理想論者
また繰り返すの?
夏の影が空を翔ける頃に
性懲りもなくあなたを思い出すだろう
なもなき土地であなたを待ち続けてる
夏の風が頬を撫でるたびに
縛られたこの足が恨めしかった
また日は眠り花が咲き地に落ちゆく
芽吹く明日を灼き尽くす様に
幾星霜 時が経てど
あの翠嵐の彼方より